【松原の歴史スポット】柴籬神社
松原市にある柴籬神社は日本遺産の構成文化財としても選定されており、地域の人々に長く親しまれる歴史ある神社です。
この柴籬神社の大きな特徴は、境内の歯神社に歯の神様が祀られていることです。松原市内に残る「ちちかみ伝説」の「はがみさん」の伝承がある神社です。「歯磨き面」がつくられており、面の歯を指でなぞり、健康で丈夫な歯が生えることを祈ると良いと言われています。
そのほかにも商売繁盛、身体の健康、交通安全など日常を祈願する「心」と「体」の両方を整えてくれる場所なのです。
今回はそんな柴籬神社の魅力をたくさんご紹介します。
反正天皇と「歯」にまつわる、柴籬神社の知られざる歴史
現在の柴籬神社がある場所には、かつて丹比柴籬宮というミヤコが存在していたと伝えられています。丹比柴籬宮は、古墳時代中ごろの5世紀前半に仁徳天皇の第3皇子である反正天皇が宮をおき、5年間続いたとされています。父である仁徳天皇に対し、反正天皇は在位も短いこともあり、あまりよく知らない方も多いのではないでしょうか。ですが、反正天皇には先述の「歯神社」とも関係する、興味深い逸話があります。『古事記』に以下のように記されています。「水歯別命(反正天皇)、多治比の柴垣宮に坐しまして、天の下治めたまひき。此の天皇、御身の長、九尺二寸半。御歯の長さ一寸、広さ二分、上下等しく斉ひて、既に珠を貫けるが如くなりき。」このことから、反正天皇が身長2m77㎝の長身であり、歯の長さも3㎝あることを示しており、信じがたいほどの身体的特徴が残されているのです。
この「歯」にまつわる伝説は、現在にわたっても受け継がれています。『古事記』で反正天皇の歯は珠のようにきれいだったとあるように、柴籬神社に合祀されている歯神社は「はがみさん」として、毎年8月8日午後8時8分より祭礼が行われています。
このような歴史から、柴籬神社は日本遺産の構成文化財として、その価値を守り続けているのです。中でも、正面入り口左に位置する「反正天皇柴籬宮址」石碑は、戦前から建てられているものであり、その文化的価値が計り知れるものとなっています。

悲しい伝説から生まれた、”歯を守るパワースポット”
松原市にある歯神社(はがみしゃ)は、地域の人々に古くから大切にされてきた場所で、歯の神様が祀られ、歯の健康を願う信仰の場として知られています。かつて、上田一丁目付近に架けられた橋で授乳中の母の乳を幼子が歯でかんでしまい、母は命を落としてしまったという悲しい出来事がありました。この物語を忘れないためにその橋は「乳かみ橋」と呼ばれ、やがて歯の神様として祀られるようになったのです。
私たちも境内で祀られている神様の歯を撫でてみました。ひんやりとした感触の中に不思議な力を感じ、参拝後には周りから「歯並びがきれいだね」と言われることもありました。伝説の力だけでなく、自分でも歯を大切にしようという意識が自然と芽生えた気がします。
まだ始まってはいませんが、今後、こうした体験をSNSで共有すると歯ブラシや歯ケアグッズがもらえる取り組みや、親子で楽しめる歯磨きワークショップなどがあれば面白いですね。
また、柴籬神社の参道にはかつて左右に田んぼが広がり、1キロもの松並木が続いていたことから「松原」と呼ばれるようになった歴史もあります。台風や虫害によって当時の大きな鳥居や松は失われましたが、今も若い木が一本だけ残っており、地域の人々に昔の景色を思い出させる存在になっています。何度かテレビでも紹介され、地域外からも注目されている歯神社は、悲しい母子の伝説から生まれた「ちちかみ伝説」を今も守りながら、人々の歯を守る信仰として受け継がれているのです。

健康も夢も恋も、ここに結ぼう
柴籬神社には、訪れる人がさまざまな願いごとを書き込める絵馬があります。健康、恋愛、夢の実現など、ジャンルを問わず自由に願いを託すことができるのが大きな魅力です。特に、柴籬神社は「歯の神様」として知られており、歯の健康を願う人々に親しまれています。そのため、歯の絵が描かれた特別な絵馬が用意されており、歯に関する悩みや健康を願う願いごとを描くことができます。
そのほか、歯以外の願いごとでも問題ありません。恋愛の成就を願う学生や、仕事や学業の成功を願う社会人、家族の健康を祈る親子連れなど、さまざまな人が自分の想いを絵馬に託しています。絵馬に願いを書いた後は、神社に備えられた絵馬掛けにかけることで、神様に願いが届くとされています。この行為は、願いをただ心に思うだけでなく、形として神様に届けることで、より強く願いが叶うようにとの思いが込められています。
また、柴籬神社の絵馬は、訪れる人同士の交流や祈りの空間としても機能しています。絵馬に描かれたそれぞれの願いを見ることで、人々は自分だけでなく、他の人の思いや願いにも触れることができ、温かい気持ちになることができます。このように、柴籬神社の絵馬は、願いを形にするだけでなく、人々の心をつなぐ特別な存在となっているのです。

柴籬神社は、歯の健康を願うだけでなく、家族の歴史や地域の物語に触れられる場所です。歴史ある神社の雰囲気の中で、家族でゆっくりと参拝し、健康や幸せを祈る時間を楽しむことができます。
基本情報
神社名:柴籬神社
住所:〒580-0016 大阪府松原市上田7丁目12−22
アクセス:近鉄南大阪線 「河内松原駅」より南へ徒歩8分
拝観時間:境内自由参拝
電話番号:072-331-2138
ホームページ:https://www.shibagaki.or.jp/access
駐車場:あり(無料・20台)
※本記事は摂南大学のインターン生が作成いたしました。
Writer
松原市観光協会
松原市観光協会・編集チーム
松原市や南河内(松原市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市)にはたくさんの魅力があります。それらの魅力をわかりやすく編集してお伝えしていきます。
