「青の交響曲」がつなぐ、オプショナルコース体験と美食の旅――南河内の魅力を再発見

2025年7月16日(水)に運行された「青の交響曲(シンフォニー)」特別列車では、大阪阿部野橋駅から藤井寺・古市の近鉄南大阪線を舞台に、奈良県・吉野までを結び、オプショナルコース体験とグルメを組み合わせた体験型ツアーが開催されました。
地域連携による新しい旅のかたち
今回のイベントは、羽曳野市・藤井寺市、そして大阪はびきの観光局が中心となり、近畿日本鉄道株式会社と連携して企画されました。背景には、南河内地域の魅力をより広く発信し、沿線地域のにぎわい創出や観光誘客、地域活性化を図るという目的があります。観光特急「青の交響曲」は近鉄南大阪線で唯一の観光特急として人気を集めており、この列車の魅力と沿線地域の観光資源を掛け合わせることで、より多くの人に南大阪の豊かさを体感してもらいたいという思いが込められています。



選べる6つのオプショナルコース体験
途中駅である藤井寺・古市では、参加者が6つの体験・散策コースから1つを選んで参加できるスタイルとなっており、観光列車ならではの自由度と地域密着型の魅力が両立されています。コースは、羽曳野市と藤井寺市それぞれから3つずつ用意されており、羽曳野市では人気のワイナリー見学、藤井寺市では歴史ある葛井寺の拝観など、多彩な選択肢が用意されました。実際に駅に降りて地元の空気を感じながら歩くことで、その土地の魅力を五感で味わえる構成となっています。

特製「クラフトビール×鰻弁当」で締めくくる優雅な旅
オプショナルコース体験の後は再び「青の交響曲」の車内へ戻り、特製のお弁当が提供されました。使用された食材には、藤井寺市の特産品である「美陵鰻(みささぎうなぎ)」、そして地元クラフトビール醸造所「道明寺麦酒」「大阪渋谷麦酒」のビールが採用されています。お弁当は、地元の人気イタリアンレストラン「Beccafico(ベッカフィーコ)」が手がけており、和と洋が融合した贅沢な味わいが旅のはじまりにふさわしいひとときを演出しました。

車内ではクラフトビールや、地元ワインの販売ブースも設けられ、帰路では羽曳野市・藤井寺市の特産品が当たる抽選会が開催されました。

南河内の本当の魅力を知ってもらうきっかけに
南河内には、世界遺産である古市古墳群や日本遺産に登録された竹内街道などの歴史資産が数多く存在します。さらに、ぶどうやいちじく、お肉やワインなど、食の魅力も豊かに広がっています。一度訪れた方に「また来たい」と思っていただけるような、奥深い魅力にあふれた地域です。
地域と鉄道がつくる新たな観光モデル
観光特急「青の交響曲」は、地域と観光客をつなぐ舞台としての重要な役割を果たしています。沿線の風景や歴史、地元の人々とのふれあい、そして特別なお弁当とクラフトビール——贅沢な時間の中で、地域の魅力に触れ、心に残る体験をお楽しみいただきました。今後、当協会としても、こうした取り組みを参考にしながら、地域の魅力を発信できるよう努めてまいります。
Writer
松原市観光協会

松原市観光協会・編集チーム
松原市や南河内(松原市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市)にはたくさんの魅力があります。それらの魅力をわかりやすく編集してお伝えしていきます。